「中小企業の新商品開発」について講義する

先日、私が去年まで通っていた大学院の学部生のゼミで、学部生の前で話をする機会がありました。


学部ゼミ(早稲田大学商学部鵜飼ゼミ)では、秋学期に4年生を中心に、卒業研究として墨田区の企業を訪問し、企業が持つ課題について検討し、提案します。

 

課題として多いのは、今ある自社商品とは少し違う新商品を作りたいとか、既にある商品をどうやって売ったらいいのか、といったものが多いです。


私は会社員時代に商品企画に従事していましたし、大学院では自社商品を開発、販売する中小製造業を中心に取材し研究していましたので、そうした知見が学部生の活動に少しでも役立つのでは、ということで、院にいる頃から同様の講義しています。


特に今回は、去年書いた修士論文の内容から展開したいと思ったので、久しぶり、というか書き上げて以来初めて、論文を読み返してみました。


当時はいっぱいいっぱい頑張っていたつもりでしたが、今読んでみると、ここのヒアリングは深掘りが足りないな、とか、この考察は浅いな、とか、色々粗が見えてきます。


一方で、取材企業のインタビュー部分を読むと、お話を伺った時の光景が頭に蘇ってきますちょっと部屋寒かったな、みたいなことも)。そういう意味では、自分の活動をアーカイブするという意義は非常に貴重だと感じました。


講義は1時間ちょっと話し、想定より少し長くなってしまいました。資料は毎回更新してますが、伝えたいことはいつも同じで、


・ターゲットはだれか、どんなニーズがあるのか考えること。そのために、ターゲットやターゲットと思う人の生の声を聞くこと。


・企業のヒアリングでは、企業の強みは何なのかを探り、その強みを生かせる提案を考えること


・メンバーでディスカッションして、アイデアを改善していくのを重視すること


・アイデアは形(試作やイラスト)にしてみること

 

といったことです。今、創業スクールの講師をしていますが、やっぱり同じことを言っています。


会社辞めて大学院で研究していました、と言うと何やってたんですか、と言われることが多いのですが、

150ページある修士論文読んでくださいとは言えないので、今回のレジュメをアップすることにしました。


こういう話をしてほしい、というニーズのある方は、どしどしオファーください(笑)。

 

中小企業の新商品開発
~自身の経験と修士論文研究を踏まえて~